光回線を比較していると、1ギガと10ギガはよく見かける。
一方、auひかりにはその中間となる「5ギガ」がある。
自分も最初は、なぜauひかりだけ5ギガという中途半端に見えるプランを用意しているのか気になった。
調べてみると、5ギガは単なる10ギガの廉価版というより、料金面ではかなり特殊だ。
現在の割引を使えば、最初の3年間は1ギガと同じ料金で利用できる。
auスマートバリューなどを利用していれば、4年目以降も5ギガの追加料金550円が割り引かれる。
ただし、誰でも5ギガを選べるわけではない。
従来のauひかりホーム5ギガ・10ギガは東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県の一部だけで、
auひかりプラスにはそもそも5ギガがない。
このあたりから整理していく。
5ギガはスマホの「5G」とはまったく別物
まず名前で混乱しやすい。
auひかりの「5ギガ」は、スマートフォンの5G通信とは関係ない。
固定の光回線で、上り・下りとも技術規格上の最大速度が5Gbpsになるサービスだ。
| auひかり | 最大下り | 最大上り | 通信方式 |
|---|---|---|---|
| ホーム1ギガ | 1Gbps | 1Gbps | 光回線 |
| ホーム5ギガ | 5Gbps | 5Gbps | 光回線 |
| ホーム10ギガ | 10Gbps | 10Gbps | 光回線 |
いずれもベストエフォートなので、実際に常時1Gbps・5Gbps・10Gbps出るという意味ではない。
宅内機器や回線混雑などによって実測値は変わる。
auひかりの5ギガと10ギガは2018年に同時に始まった。
当時から5ギガは「1ギガより高速だが、10ギガほどの料金を払わなくてもいい中間プラン」という位置付けで、
超高速スタートプログラムを使えば1ギガと同額になる設計だった。
つまり、
「5Gスマホの電波を使う光回線」
ではなく、
「最大5Gbpsで通信できる固定の光回線」
と考えればいい。
料金を見ると5ギガの立ち位置がかなり特殊
比較しやすいように、au one netの「ずっとギガ得プラン」を基準にする。
1ギガの料金は利用年数に応じて少しずつ下がり、
5ギガと10ギガはここへ高速サービス利用料を加える仕組みになっている。5ギガは月550円、10ギガは月1,408円だ。
現在の高速サービス向け割引まで適用すると、こうなる。
| ネットのみ | 1ギガ | 5ギガ | 10ギガ※ |
|---|---|---|---|
| 1~12カ月目 | 5,610円 | 5,610円 | 5,610円 |
| 13~24カ月目 | 5,500円 | 5,500円 | 6,358円 |
| 25~36カ月目 | 5,390円 | 5,390円 | 6,248円 |
| 37カ月目以降・auスマートバリュー等あり | 5,390円 | 5,390円 | 6,248円 |
| 37カ月目以降・対象セット割なし | 5,390円 | 5,940円 | 6,798円 |
※10ギガの1年目は「10ギガスタート割引」適用時。2026年10月11日時点では2026年10月31日申込分で終了予定。
ここで5ギガの特徴がはっきりする。
5ギガは本来1ギガより月550円高いが、「超高速スタートプログラム」で36カ月間550円引きになる。
そのため最初の3年間は1ギガと同額だ。
さらに37カ月目以降も、auスマートバリューまたはUQ mobileの自宅セット割 インターネットコースが適用されていれば、550円引きが継続する。
つまり対象エリアに住んでいて、セット割も使うなら、
1ギガと5ギガの月額が実質同じまま
というかなり珍しい料金構造になっている。
5ギガは「1ギガでは足りないけど10ギガまではいらない人」だけのプランではない

普通に考えると、1ギガ・5ギガ・10ギガなら性能に応じて料金も段階的に上がりそうに見える。
現在のauひかりでは少し違う。
5ギガは最初の3年間、割引によって1ギガとの差額がなくなる。
そのため、提供エリア内なら「自分に5Gbpsが必要か」だけでなく、「同額なら5ギガを選ばない理由があるか」で考えてもいい。
ただし、回線速度を5倍にしたからといって、普段のWebサイト表示や動画視聴まで単純に5倍速くなるわけではない。
用途ごとの差を整理するとこうなる。
| 使い方 | 1ギガ | 5ギガ | 10ギガ |
|---|---|---|---|
| Web・SNS | 十分 | 過剰気味 | 過剰気味 |
| 4K動画 | 十分 | 十分 | 十分 |
| Web会議・在宅勤務 | 十分 | 十分 | 十分 |
| オンラインゲーム | 基本十分 | 余裕あり | 余裕あり |
| 大容量ゲームのDL | 十分 | 時短しやすい | より時短しやすい |
| 数十GB~数百GBのファイル転送 | 時間がかかる場合あり | 有利 | より有利 |
| NAS・クラウドバックアップ | 普通 | 有利 | 有利 |
| 家族で大量通信を同時利用 | 十分な場合が多い | 余裕あり | 最も余裕あり |
自分は現在、別の1Gbps光回線を使っていて、Wi-Fiでも下り600Mbpsを超えている。
動画、PC作業、在宅勤務などでは特に速度不足を感じていないので、
一人暮らしの普通の用途なら1ギガでも十分だと思う。
一方、動画制作などで数十GB単位の素材を頻繁にアップロードしたり、
大容量データをNASへ転送したりするなら、1Gbpsを超える回線を活かせる場面は増える。
そこで「10ギガまでは必要ない」という人に5ギガがちょうど入ってくる。
ただし5ギガを契約してもPCが1Gbps対応なら意味は小さい
ここはかなり重要だ。
5ギガ回線を契約しただけで、すべての端末が5Gbps近くまで速くなるわけではない。
宅内側も1Gbpsを超える通信に対応している必要がある。
| 宅内環境 | 5ギガ回線をどこまで活かせるか |
|---|---|
| 1GbEのPC | 最大1Gbpsクラスで頭打ち |
| 2.5GbEのPC | 最大2.5Gbpsクラス |
| 5GbE対応 | 5ギガを活かしやすい |
| 10GbE対応 | 5ギガ・10ギガとも対応しやすい |
| 古いWi-Fi端末 | 5ギガ契約でも速度は端末側に制限される |
auも5ギガ・10ギガを高速に利用するための推奨環境として10GBASE-T対応LANポートとカテゴリ6A以上のLANケーブルを案内している。
現在新規で5ギガ・10ギガを契約する場合は、Wi-Fi 7対応のホームゲートウェイ「BL4000HM」が提供される。
1ギガ向けのBL1500HMはWi-Fi 6なので、宅内Wi-Fi機器にも違いがある。
| auひかりホーム | 主な現在のHGW | Wi-Fi規格 |
|---|---|---|
| 1ギガ | BL1500HM | Wi-Fi 6 |
| 5ギガ | BL4000HM | Wi-Fi 7 |
| 10ギガ | BL4000HM | Wi-Fi 7 |
Wi-Fiパックは月660円。auスマートバリューまたはUQ mobileの自宅セット割を利用している場合は330円引きになり、月330円になる。
5ギガを同料金で契約できても、端末側がすべて1Gbps以下なら違いを体感できる場面は少なくなる。
一番大きな弱点は5ギガ・10ギガの提供エリア

料金だけを見ると5ギガはかなり魅力的だが、問題はエリアだ。
従来のauひかりホーム5ギガ・10ギガは、現在も関東4都県の一部に限定されている。
| サービス | 主な提供エリア |
|---|---|
| 従来auひかり ホーム1ギガ | 全国の対象地域※ |
| 従来auひかり ホーム5ギガ | 東京・神奈川・埼玉・千葉の一部 |
| 従来auひかり ホーム10ギガ | 東京・神奈川・埼玉・千葉の一部 |
| auひかりプラス ホーム1ギガ | 全国向け |
| auひかりプラス ホーム10ギガ | 一部エリア |
| auひかりプラス 5ギガ | 現時点ではなし |
※従来auひかりホーム1ギガは大阪・京都・兵庫・奈良・滋賀・和歌山・愛知・静岡・岐阜・三重・沖縄などが対象外。住所や設備によって利用できない場合もある。
さらに、従来auひかりの5ギガ・10ギガは「ホーム」向けだ。
auひかりマンションタイプを契約している人は、従来サービスの5ギガ・10ギガへ速度変更できない。
つまり5ギガは、「全国で選べる1ギガと10ギガの中間プラン」ではない。
関東4都県の一部で使える、従来auひかりホーム専用の高速サービス
という理解の方が正確だ。
auひかりプラスには5ギガがない
ここも現在のau回線を比較するときに混乱しやすい。
2026年に始まったauひかりプラスの速度は、現在1ギガと10ギガが中心だ。
5ギガは従来のauひかりホームにある高速サービスで、auひかりプラスの料金プランではない。
| 従来auひかり | auひかりプラス | |
|---|---|---|
| 1ギガ | ○ | ○ |
| 5ギガ | ○※ | ― |
| 10ギガ | ○※ | ○ |
| 光開通前5G通信 | ― | ○ |
| 回線 | auひかり | auひかり系または光コラボ系 |
※東京・神奈川・埼玉・千葉の一部。
さらにややこしいのが、
「auひかり5ギガ」と「auひかりプラスの光開通前5G通信」はまったく違うことだ。
・前者は固定光回線の最大5Gbpsサービス。
・後者は、光工事が終わるまでハイブリッドホームルーターで使うau 5Gなどのモバイル通信だ。
数字と名前が似ているが、仕組みは別物になる。

割引まで見ると5ギガと10ギガの差が分かりやすい

従来auひかりの高速サービスには、現在2種類の大きな速度向け割引がある。
| 割引 | 5ギガ | 10ギガ |
|---|---|---|
| 高速サービス通常料金 | +550円/月 | +1,408円/月 |
| 超高速スタートプログラム | ▲550円×36カ月 | ▲550円×36カ月 |
| 10ギガスタート割引 | ― | ▲858円×12カ月 |
| 1年目の実質追加料金 | 0円 | 0円 |
| 2~3年目の実質追加料金 | 0円 | 858円/月 |
| 37カ月目以降・セット割あり | 0円 | 858円/月 |
| 37カ月目以降・セット割なし | 550円/月 | 1,408円/月 |
超高速スタートプログラムは5ギガ・10ギガとも36カ月間550円引き。
37カ月目以降もauスマートバリューまたはUQ mobileの自宅セット割が適用されていれば、550円引きが継続する。
10ギガではさらに月858円を最初の12カ月割り引く「10ギガスタート割引」があるため、
現在は1年目だけ1ギガ・5ギガ・10ギガが同額になる。
ただし、この10ギガスタート割引は2026年10月31日申込分で終了予定と案内されている。
11月以降に申し込む場合は、この部分を最新条件で確認した方がいい。
この料金体系なら、5ギガが使える地域ではかなり選びやすい。
1ギガと同額なのに回線側の最大速度は5倍になるからだ。
新規キャンペーンは10ギガの方が強い
月額割引だけではなく、新規申込時の還元も見ておきたい。
2026年7月から、au one netの対象新規契約では「auひかり超得 au PAY 残高還元」が実施されている。
| 2026年10月時点の対象プラン | 最大au PAY残高還元 |
|---|---|
| ホーム1ギガ | 15,000円 |
| ホーム10ギガ | 30,000円 |
| ホーム5ギガ | 現行の同キャンペーン対象表には記載なし |
1ギガは月1,250円×最大12カ月、10ギガは月2,500円×最大12カ月という設計だ。
現行の公式キャンペーン表では1ギガと10ギガが対象として案内され、5ギガは同じ還元表に掲載されていない。
そのため、単純な月額では5ギガがかなり強いものの、新規契約時の還元まで含めると10ギガとの差は少し縮まる。
キャンペーンは変わりやすいので、申し込み時点では月額と還元の両方を確認したい。
auスマートバリューを使うなら電話料金も入れて考える
auスマートバリューを使う場合は、光回線だけの料金を見ると実際の固定費とずれる。
従来auひかりでは、基本的にネット+auひかり電話が条件になる。電話サービスは月770円だ。
| 1年目・ずっとギガ得 | ネットのみ | 電話込み |
|---|---|---|
| 1ギガ | 5,610円 | 6,380円 |
| 5ギガ | 5,610円 | 6,380円 |
| 10ギガ※ | 5,610円 | 6,380円 |
※現行の10ギガスタート割引適用時。
対象のauスマホはauスマートバリューで最大月1,100円引きになるため、
家族のau回線が増えるほど電話770円を追加しても家計全体では有利になりやすい。
さらに5ギガ・10ギガでは、auスマートバリューを使い続けることで37カ月目以降も高速サービス料金から550円引きが続く。
5ギガとの相性は特にいい。

1ギガから5ギガ・10ギガへ後から変更することもできる
最初から高速プランを選ばないと二度と変更できないわけではない。
対象エリアでauひかりホームを利用していれば、5ギガ・10ギガへの速度変更を申し込める。
初めて高速サービスへ変更するときは宅内機器の交換が必要だが、現在は機器交換手数料は無料。
契約状況によって一部工事が必要になる場合はある。
そのため、「1ギガで足りるか分からないから、とりあえず1ギガ」という選び方もできる。
ただ、対象エリア内で5ギガが1ギガと同料金になるなら、
最初から5ギガを選べる人はわざわざ1ギガを選ぶメリットが小さい。
端末が1GbEしかなくても、将来PCやNASを買い替えたときに回線側の余裕を使える。
結局1ギガ・5ギガ・10ギガのどれを選ぶ?
現在の料金とエリアを前提にすると、選び方はかなりはっきりする。
| 条件 | 選びやすい速度 |
|---|---|
| 5G・10Gの提供エリア外 | 1ギガ |
| 一般的な一人暮らし | 1ギガで十分 |
| 5ギガ提供エリア+1Gと同額 | 5ギガが有力 |
| auスマートバリューを長く使う | 5ギガがかなり有力 |
| 2.5GbE以上のPC・NASを使う | 5ギガ以上 |
| 大容量動画・データを頻繁に扱う | 5ギガまたは10ギガ |
| 家族全員が高負荷通信をする | 5ギガ・10ギガ |
| 10GbE環境まで整えている | 10ギガ |
| 最大速度を優先 | 10ギガ |
| auひかりプラスを契約する | 1ギガまたは10ギガ |
普通の一人暮らしなら、1ギガで困る場面はそれほど多くないと思う。
ただ、東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県の対象地域に住んでいて、5ギガを選べるなら話は変わる。
現在は最初の3年間、1ギガと5ギガが同額だ。
さらにauスマートバリューなどを使い続ければ4年目以降も550円引きが継続する。
この条件なら、端末側が高速通信に対応していなくても、将来性まで考えて5ギガを選ぶのはかなり合理的だと思う。
10ギガはさらに高速だが、2年目以降は5ギガより月858円高くなる。
10GbE対応機器まで用意し、大容量データを頻繁に扱う人向けと考えた方が分かりやすい。
まとめ|5ギガを選べるなら、実はauひかりで一番面白いプラン
auひかりの1ギガ・5ギガ・10ギガを比較すると、一番特徴的なのは5ギガだった。
5ギガはスマホの5Gではなく、上り・下り最大5Gbpsの固定光回線だ。
しかも現在は超高速スタートプログラムによって最初の3年間は1ギガと同額。
auスマートバリューまたはUQ mobileの自宅セット割を使っていれば、
4年目以降も高速サービス料金550円の割引が続く。
弱点は提供エリアだ。
従来auひかりホームの5ギガ・10ギガは東京・神奈川・埼玉・千葉の一部に限られ、マンションタイプでは利用できない。
2026年に始まったauひかりプラスにも5ギガは用意されていない。
そのため、全国的には今も1ギガが基本になる。
一方、5ギガ対象エリアなら、1ギガとの料金差がない期間が長いのでかなり有力だ。
10ギガは最大速度では最上位だが、2年目以降は追加料金が発生する。
5Gbpsを超える通信を実際に使う環境があるかまで考えて選びたい。
自分なら、普通の利用で5ギガ対象外なら1ギガ。5ギガ対象エリアで料金が1ギガと同じなら5ギガ。
10GbE環境を作って大容量データを頻繁に動かすなら10ギガ、という順番で考える。
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